ボンゴレファミリーのアジト内、独立暗殺部隊ヴァリアーに割り当てられた専用居住区域にあるティールーム。 よく冷えた炭酸水に新鮮なレモンをたっぷり絞り、少し多めのハチミツで甘みをつけたリモナータを飲みながらぼんやりと窓の外を眺めていたベルが、グラスをテーブルの上に置いて立ち上がり窓際に寄った。 大きめにカットされた氷がグラスの中でカランと音を立てる。 「ねぇ、あそこにいんのってもしかしてキャバッローネの跳ね馬?」 「どれどれ?」 問いかけられ、ベルと一緒に午後の一時を楽しんでいたマーモンは、アマレットシロップを少し垂らしたホットミルク入りのカップを手にしたままベルの隣に移動し、窓の外を覗き込む。 「ああ、キャバッローネのボスの跳ね馬ディーノだね。おおかた9代目に頼み事があると呼び出されたんだろう」 ディーノは幼少の頃からボンゴレファミリーの9代目と知り合いで、ディーノが正式にキャバッローネファミリー10代目に就任してからは同盟ファミリーという事もあってか、ボンゴレ9代目が身内に頼めない事をディーノに頼んでいるらしい。 あちらに何かあった時はこちらが…という持ちつ持たれつの関係。 ディーノの10代目就任の際や、キャバッローネの先代が傾けた財政を立て直すのに協力したとの話も、真偽のほどは定かではないが耳にしている。 9代目がディーノを呼び出して頼み事とは、おそらく日本にいるボンゴレ10代目候補に関する事だろう。 ディーノも時間を作ってはちょくちょくその10代目候補に会いに日本に行っているとか… 今まで仕入れた情報を頭に思い浮かべていると、それを遮るようにベルが話しかけてくる。 「9代目に会いに来たにしてはずいぶんとラフなカッコじゃね? 買い物帰りにちょっと寄ってみたって感じ」 ベルの言う通り、部下を従えているもののディーノの格好は黒のTシャツにミリタリーパンツというかなりラフなものだった。 「9代目と跳ね馬は昔から仲がいいし、9代目からしたら孫みたいなものだから、ここで会う時くらい堅苦しいのは抜きにしたいんじゃないかな」 「ま、確かに『親戚のおじーちゃんに会いに来ました』ってノリだよなー」 これから庭でお茶でも飲むのか、庭園に続く小径を9代目、そのすぐ後にディーノとその部下の眼鏡と髭の男、一番後ろをティーセットとお茶菓子を乗せたワゴンを押したメイドが歩いているのが見える。 ディーノはニコニコ笑いながら9代目の手を引いてあげたりしていて、何とも微笑ましい光景だ。 「噂で聞いた事あるけど、ホントにオッパイでっけー」 「……意外だね」 「何が?」 「ベルもそういう事にちゃんと興味あったんだね」 「はぁ? 興味も何も、あれだけデカけりゃ嫌でも目につくって」 ディーノは巨乳な女ボスランキングの一位だと噂されているほどで、遠くからでもその豊潤な胸が目立つ。 間近にいたら一歩踏み出す度にその胸が上下にぷるんと揺れるのを見る事が出来ただろう。 「あんなデカいと戦う時邪魔じゃないのかな」 「そういう意味で興味があるんだ」 「んー…ここに来てから女とヤッてみた事あるけど、何かめんどくさい。小さい頃人目を盗んで兄さまと遊んでた時の方がドキドキしたし気持ちよかったよ」 「いけない遊びをしてたんだね」 「うん。でももっと気持ちいい遊び知っちゃったしぃ?」 「そっちの方がいいんだ」 ベル本人から聞いた、双子の兄をメッタ刺しにして最高の快感を得たという話を思い出しながら相槌を入れる。 「兄さまの時ほど気持ちよくなれた事は未だないけどね。跳ね馬もかなりの腕だって聞くし、鞭使いとは戦った事ないから興味あるなー」 「ダメだよ」 「分かってるよ。同盟ファミリーのボスに手ぇ出したらさすがに上が黙っちゃいないだろーし」 「小物でもダメだよ。何度も言ってるけど、裏社会の政治がこんがらがるから」 ベルが任務の度にご当地の殺し屋を消して遊んでいるので、上の人間はその後処理に頭を痛めているらしい。 兄を殺した時の快感が忘れられず、王族であるにも関わらず全てを捨ててヴァリアーに入隊しただけあって、ベルは強い人間や戦う事に貪欲だ。 「見れば見るほどデカいオッパイだよな、アイツ。全然邪魔にならなさそーな胸の誰かさんとは大違いだよね」 「う゛お゛ぉい! そんなところで二人揃って何見てんだぁ?」 「あ」 全然邪魔にならなさそうな胸の誰かさん──スクアーロの絶妙なタイミングの登場に、一瞬その場の時が止まった。 「……………ぷっ」 「う゛お゛ぉい! いきなり人の顔見て笑うなぁ!」 ベルの嘲笑で沈黙が破られ、間髪入れずにスクアーロの怒鳴り声がティールームに響き渡る。 「スクアーロってさぁ、戦う時邪魔になりそーなモンがないよねって思ってさ。うししし」 「はぁ? ワケが分からねぇぞぉ」 「9代目が呼び出したみたいでね、跳ね馬ディーノが来てるのさ」 マーモンが口を挟むが、それでも意味が分からずキョトンとしているスクアーロにベルが追い打ちをかける。 「スクアーロは動きやすそうな胸してんねって言ってんの」 「なっ…」 ベルの言葉にスクアーロは一瞬にして顔を真っ赤にした。 『そうやって何でもすぐ過剰に反応するからベルがからかいたがるんだよ』 こういう時は口を挟まない方が得策だと思い、マーモンは心の中で呟く。 「お、お前にそんな事言われるとは思わなかったぞぉ…だがオレは胸のデカさなんて気にしちゃいねぇ! あんなモンはデカいと邪魔なだけだぁ」 口ではそう言いつつも、スクアーロの目は泳いでいて落ち着きがない。 「うっそだぁ。なら何でそんな真っ赤な顔して狼狽えてんだよ。なー、ボスはオッパイ揉んでくんねーの? でっかくなるようにいっぱい揉んでもらえば? ししっ」 「なっ…な、おま…えっ…それ…」 スクアーロが更に動揺する。 「それともボスって貧乳好みだったりするワケ?」 「い…いい加減にしろぉ! お前には関係ねぇ事だろうが! それに何度も言ってるが、オレは胸のデカさなんて気にしちゃいねぇ!!」 「うるせぇぞ、カス」 スクアーロの大絶叫が響くのとほぼ同時に、その尻に蹴りが入れられる。 「う゛っ!?」 スクアーロが蹴られた尻を擦りつつ振り向くと、いつの間に現れたのかザンザスが不機嫌丸出しの顔で睨んでいる。 「あ、ボスおかえりー」 「おかえり、ボス」 ベルとマーモンが声をかけるが、ザンザスはそちらを一瞥しただけですぐにスクアーロに視線を戻した。 「てめーのうるせぇ声が廊下中に響いてるぞ」 「だってよぉ! ベルが…」 「いいから来い、カスが」 「う゛お゛ぉい! 髪引っ張んなって言ってるだろうがぁ!!」 ザンザスはスクアーロの髪を鷲掴みにすると、そのままスタスタとティールームを出ていった。 二人の姿がティールームから消えた後も、廊下からスクアーロの悪態が聞こえてくる。 「これは今からお楽しみ?」 「だろうね」 「真っ昼間っからお盛んだよねー。だからみんなにバレるんだよ」 うしし、と笑いながらベルはテーブルに戻ると、マーモンがお茶菓子に用意していたナッツのクッキーを一つ摘んで口の中に放り込んだ。 「う゛お゛ぉい! いい加減離せぇ! どこまで連れて行く気だぁ?」 引き摺られるようにティールームから連れ出され、悪態をつき続けていたスクアーロだが、一向にザンザスが自分の髪を離す気配がないので問いかけてみる。 「夕飯まで一眠りするつもりだったが気が変わった。風呂入るから付き合え」 「オレも部屋で一休みするつもりだったんだ。ガキじゃあるまいし、風呂くらい一人で入れぇ」 「来い」 スクアーロの言い分にはまったく耳を貸さず、グイと髪を引っ張るとそのまま自分の部屋に向かって歩き出す。 「痛! イテェぞぉ!! 乱暴に扱うなぁ!」 再びスクアーロが悪態をつき始めるが、全て無視して歩を進める。 「分かった! 分かったから一度自分の部屋に戻ってからでもいいだろぉ!?」 「…必ず来い」 ピタ、と歩を止めスクアーロの髪から手を離すと、そう言い残してザンザスは一人自室に向かった。 「風呂だけじゃ済まねぇんだろうなぁ…こっちも仕事の後で疲れてんのによぉ」 ザンザスの姿が見えなくなってから、はぁぁと盛大な溜め息をついてぼやくと、早く行かないとますます機嫌が悪くなると思い、スクアーロはまず自室へと急いだ。 部屋に戻ると隊服のコートを脱ぎハンガーにかけ、日当たりのいいところに吊るす。 それからポケットの中の私物を全てテーブルの上に移し、冷蔵庫からミネラルウォーターを一本出してきて喉の渇きを潤した。 「そろそろ行くかぁ…待たせると後が大変だしよぉ」 空になったミネラルウォーターのボトルはそのままに、トイレに寄ってから自室を後にした。 「う゛ぉっ!? 何だこりゃあ?」 ザンザスの部屋に入ると、床に散乱した衣服がまず目に入った。 部屋に戻ってすぐに着ていた服を脱ぎ散らかして、そのまま浴室に向かったのだろう。 「汚れるし皺になるだろうがぁ…まったくしょうがねぇ奴だぁ」 床に散乱した服を全て拾い、ハンガーにかけようと思ったが見当たらなかったので軽く畳んでテーブルの上に置いた。 自分もその場で一枚ずつ服を脱いでいき、畳んでザンザスの服の隣に並べる。 右手の革手袋を外し、ブーツも脱いで裸になると浴室の扉を開いた。 総本部に住む上層部の人間が使用する部屋の浴室は広い造りになっていて、ザンザスの部屋の浴室は大きな窓から西日が差し込んでいて、そこから中庭を臨む事が出来る。 窓に面した浴槽は黒の大理石で作られており、大人二人が同時に入っても余裕があるほどの広さだ。 浴槽の縁も、窓側はごろりと横になれるくらい幅広になっていた。 ここに来ると普通に風呂に入るだけでは済まないが、スクアーロはザンザスの部屋の浴室を気に入っていた。 ザンザスは浴槽に浸かっており、浴室に入ってきたスクアーロには目もくれず、ぼんやりと宙に視線を漂わせている。 いつもの事なのでスクアーロは気にせず洗面台とトイレの脇を通りすぎ、浴槽から少し離れた場所に設置されているシャワーに向かった。 蛇口を捻ると右手でお湯の温度を確かめ適温に調節し、肩や胸元、腹や足へと全身にゆっくりお湯をかけていく。 十分体を温めると、いい香りのするボディソープでスポンジを泡立て軽く体を洗い始めた。 胸を洗おうとして、ティールームでのベルとのやり取りをふと思い出す。 スクアーロの胸はお世辞にも大きいと言えないほどの小ささで、ベルにはああ言ったが本当は胸が小さい事をそれなりに気にしていた。 『そりゃ確かにオレは胸ないけどよぉ…やっぱりアイツも跳ね馬みたいにデカい胸が好みなのかぁ?』 チラ、とザンザスの方を見ると、相変わらず浴槽に浸かったままどこか遠くを見つめるようにぼんやりとしている。 胸元に視線を戻すと、無意識に溜め息が漏れる。 しばらくそのささやかな膨らみを見つめた後、両手でそっと触れてみた。 『ちいせぇから揉み応えねぇし、こんなの触りたいとも思わねぇよなぁ』 自分でムニムニと揉んでみて、その揉み応えのなさにまた溜め息をつく。 「ない胸ずっと眺めててもデカくならねぇぞ。くだらねー事気にしてねぇでさっさと来い、カスが」 視線はスクアーロに向けぬまま、ザンザスが追い打ちをかけるような一言を言い放つ。 「う゛お゛ぉい! べ、別に気にしてねぇし、眺めてもいねぇぞぉ!」 ザンザスの一言に、慌ててスポンジを手に取り胸以外の部分を洗い始める。 『見られてた…オレとした事が不覚だぜぇ』 いつの間に…と頬を朱に染めながら全身を綺麗にしていく。 これからたっぷりと触れられるであろう部分は手で念入りに洗い、シャワーのお湯で泡を洗い流す。 蛇口を止めると、動揺を悟られないように深呼吸して呼吸を整え、気持ちを落ち着けてから浴槽に向かった。 チャポ、と白く細い足を浴槽に入れ、気にしている事など何もないと見せつけるかのようにザンザスの前に仁王立ちになる。 何度も体を重ねているので、裸を見られる事には抵抗がなかった。 「何度も言うが、オレは胸がちいせぇ事なんて気にしてねぇぞぉ!!」 目の前で全裸の美女が仁王立ちしているにも関わらず、ザンザスは表情一つ変えずスクアーロの全身をじっと見つめる。 所々に戦いでついた細かい傷が見受けられるが、その体は「もっと肉食え」と言いたくなるくらいの細さで、手足がスラリと伸びていて背も高い。 モデルとしても十分通用するほどのレベルであった。 透き通るような白い肌に左手の黒の革手袋という取り合わせが淫靡な雰囲気を醸し出していた。 左手の義手は着脱可能になっていたが、ボンゴレ企画開発部特製のソレは耐水性であるだけでなく、失ったはずの手が甦ったのかと思うほど自由自在に動かす事が出来るので、メンテナンスの時以外はずっと装着したままにしているらしい。 「自分の体で気にしてるところなんて一つもねぇぞぉ!」 自分の全身に視線を走らせるザンザスを睨みつけながら、まるで自分に言い聞かせるように言葉を発した。 「ならそのガキみてぇなマ×コも気にしてねぇのか」 全身を眺めていたザンザスは、すぐ目の前にあるスクアーロの股間に目を止める。 小さな胸と同じく、スクアーロがコンプレックスにしている部分。 スクアーロは生まれつき体毛が薄く、陰毛は産毛程度にも生えておらず、全くの無毛であった。 「!?」 ザンザスの言葉に、スクアーロは反射的に左手で股間を隠す。 黒の革手袋が白い肌に重ねられ、余計に目を引いて欲情してくる。 「隠すな、カスが」 ザンザスはスクアーロの両手首を掴んで割れ筋を目の前に晒させる。 そこはピッタリと閉じていて、まるで年端もいかぬ子供のモノのようだった。 手を押さえつけられ、どうにも出来ないでいるスクアーロは頬を赤くしてザンザスから顔を背けている。 ザンザスは触れたらマシュマロのように柔らかいであろうその部分に顔を近付け、舌先で割れ筋をそっとなぞった。 「あ゛ぁっ…」 閉じたソコをこじ開ける事なく、割れ筋をなぞるように何度も舌を這わせる。 「や、止めろぉっ…そんなところばかり…ば、馬鹿にしてるのかぁ!?」 身動き取れず、クネクネと尻を捩じらせながら吐息混じりの声で怒鳴りつける。 体が熱くなってきて、内側が蕩けるような蜜でいっぱいになっているのが感じられる。 それなのにザンザスは外側ばかりを愛撫しているので、焦れてどうにかなりそうだった。 しばらく割れ筋やピタリと口を合わせた貝肉を舌で揉むように愛撫していると、ソコは牝特有の匂いを発しながら僅かに開き始めた。 ザンザスはふらつくスクアーロを浴槽の縁に座らせ、膝裏に手を回すと思いきり左右に開く。 ソコはパックリと割れた柘榴の実のようになっていた。 蜜で潤んだ内側がザンザスの前に曝け出され、スクアーロは身を震わせる。 足を閉じられないように内股を両手で押さえつけると、蜜をとめどなく溢れさせるその部分にぐちゅ、ぐちゅっと舌先を押し込んだ。 「う゛…うぁ…あっ…」 ザンザスの舌が膣口に出入りする度にスクアーロは切なげな声をあげる。 目一杯舌を伸ばし更に奥の方まで挿し入れると、体を仰け反らせて悶えていた。 しばらくは舌の出し入れを繰り返していたが、ザンザスはスクアーロの膣口から舌を抜くとそのまま一気にクリトリスまで舐め上げた。 「あ゛ーっ…ひぃ…あっ、う゛ぅ…」 一番敏感な場所を舌先で弄くられ、スクアーロは恥骨を突き出すように腰を微かに浮かせた。 滲み出た新たな蜜が膣口から滴り落ちてくる。 ザンザスは再び舌を膣口に移動させると、垂れ流されている蜜を啜るように舌を這わせた。 ピチャピチャと卑猥な水音が浴室に響く。 舌に絡みつくようなねばっこい蜜を啜りスクアーロの味を堪能すると、今度はワザとクリトリスだけを避け、秘部全体を舌で舐め回す。 未だ綺麗な桜色のままの花襞、膣口やクリトリスの周辺に丹念に舌を這わす。 触れるか触れないかのギリギリの場所を舌が這う度に、先程中途半端に刺激を与えられたクリトリスがジンジンと疼いた。 「なぁ…もう一度…んっ…クリ…あ゛ぁぁっ!!」 「何か言ったか、カス」 花襞に軽く歯を立てられ、おねだりが叫び声に変わる。 歯を立てたところにそっと舌を這わせると、スクアーロの声が再び甘い響きを帯びてくる。 秘部を舐め回すザンザスの鼻がクリトリスを掠る度にスクアーロはビクン、ビクンと体を大きく震わせた。 スクアーロの限界が近いのを察し、ザンザスは指でそっとクリトリスに触れると、そのまま包皮を引き上げる。 剥き出しになったクリトリスは既に充血していた。 ようやく求めていたモノがもらえる… 期待に胸を膨らませているスクアーロを突き落とすかのように、ザンザスはその充血しきったクリトリスをビシッと強く指で弾いた。 「ひぃぃっ! う゛…くぅっ…」 強すぎる快感が一番敏感な部分に与えられ、スクアーロは涙目になる。 「泣くほど気持ちいいのか…このド変態が!」 間髪入れずにビシッ、ビシッとクリトリスを指で弾かれ、イヤイヤをするように首を左右に激しく振った。 感じているのは本当なのだが、刺激が強すぎてどうにかなってしまいそうだった。 座っていることすら出来ず、スクアーロはそのまま幅広の浴槽の縁に背を預けるように倒れ込む。 「このまま指でイッちまえ」 「あ゛っ、く゛…ひぃっ、あ゛あぁっ!!」 ザンザスが更に力を入れてクリトリスを弾くと、スクアーロは絶叫をあげ、ビクビクと腰を跳ね上げさせながら達してしまった。 寝転がったままゼーゼーと苦しげに息を吐いているスクアーロを一瞥すると、ザンザスは浴槽から立ち上がり、そのままスクアーロの上に馬乗りになる。 ズシンと腹に重みを感じ、苦しげな表情で横になったまま視線を正面に向けると、赤黒い怒張が目に入った。 「う゛お゛ぉい!?」 スクアーロは心の準備もないまま怒張のアップを目にしてしまった事と、馬乗りされている意味が分からず目を白黒させる。 軽く混乱しているスクアーロを端目に、ザンザスは前に体を傾けると、怒張をスクアーロの胸の中央に押し付けた。 そのままスクアーロの両脇に手を当て、胸の肉を下から中央に向けて寄せて上げる。 「お前、何…い、痛っ」 「こうすりゃてめーの貧相な胸でもパイズリくらい出来るだろ」 「あ…」 かなり強引にだが、ザンザスがスクアーロの胸を寄せて上げた事で、ささやかな左右の膨らみが申し訳程度に怒張を挟んでいる。 ザンザスはスクアーロの胸を押さえたままゆっくりと腰を前後に動かし始めた。 「ぅあっ…熱…」 人の肌とは思えぬ程熱く、岩のように硬い怒張をゴリゴリと胸に押し付けられ、スクアーロは息を飲む。 内側でこの熱さと硬さを何度となく味わってきたが、胸で感じるのはこれが初めてだった。 ただ胸に擦り付けられているだけなのに、その怒張で体内の奥の奥まで犯されているような、そんな気分になってくる。 『オレ今、胸犯されてるぅ…コイツのチ×ポで、胸を…』 目の前の赤黒い塊を見つめるスクアーロの目が熱を帯びてくる。 『今までロクに触れてももらえなかったのによぉ…でも、今は…胸でコイツをすげぇ感じてる…胸が…アレになっちまったみてぇだぁ』 はぁ、はぁ、と熱い吐息を漏らしながら、スクアーロは胸を押さえるザンザスの手に自分の手をそっと重ね、舌を出して怒張の先端をペロ、と舐めた。 それを見てザンザスは腰を動かすのを止め、体を密着させたまま少し前方に移動し、スクアーロが舐めやすいようにする。 怒張の先端が口元に突き付けられる形になり、スクアーロは悦びに満ちた目でソレを見つめ、先端に唇で触れた。 この体勢だと先端しか口で愛撫出来ないので、そこだけ集中的に舌を這わせる。 「う…くぅっ…」 先端全体にねっとりと舌を絡めるとザンザスが低く呻いた。 ただ押さえていただけの手を動かし、胸を内側に揉み込むようにしてサオも愛撫する。 先端の裏側を舌先で擽るように舐めると、切れ込みからジワリと透明の液体が滲み出てきた。 チラと見上げると、ザンザスは目を閉じ顔を上気させながらも、声をあげぬよう必死に堪えているようだった。 そんなザンザスを見てスクアーロはふ、と声なく笑うと、鈴口に舌を差し入れる。 「うぅ…ぐ…はぁっ」 鈴口への刺激に堪えきれなくなったのか、ザンザスが声をあげ始める。 それを見てスクアーロはまた口元に笑みを浮かべた。 自分の愛撫でザンザスが感じている姿を見ると、何とも言えないゾクゾク感が体中を駆けめぐる。 「カスが…何笑ってやがる」 視線に気付いたザンザスはスクアーロを睨み付けると、吐息混じりのくぐもった声で吐き捨てるように呟く。 スクアーロは気にせず鈴口への愛撫を続ける。 ちゅく、くちゅとリズミカルに舌を出し入れする度に、ザンザスの体がピクッピクッと震えるのを肌で感じた。 「くっ…出すぞ、カス!」 自分の手の上に重ねられていたスクアーロの手を払い、ザンザスが腰を浮かせる。 顔射されるかと思い身構えたが、怒張から放たれた大量の白濁液はスクアーロの顔ではなく胸に降り注がれた。 「あっ…はぁぁぁ…」 鼻を突く雄の匂いと、胸や腹、脇腹にドロリと伝う液体の熱さに、スクアーロはウットリとした表情で溜め息をつく。 「てめーの胸は確かに貧相だが…」 白濁した液に塗れた細い体と淫らな表情を見つめながら呼吸を整えていたザンザスが、聞こえるか聞こえないかの声で呟く。 「気持ちよかったぞ」 「!? それって…」 微かに聞こえた声にハッと我に返る。 『もしかして、オレが胸の事気にしてたから…』 でも、まさか、そんな… 胸の高鳴りを抑えつつ上半身を起こそうとするが、次の瞬間視界が反転した。 「う゛お゛っ!?」 黒の大理石が視界に入り、腕を掴まれ俯せにされた事に気付く。 「てめー! いきなり何す…!?」 振り向こうとして、膣口に何か堅いモノが押し当てられウッと言葉を飲み込む。 何か考える間もなく、焼火箸で貫かれたような衝撃が全身を襲った。 射精したばかりだが、熱も硬さも保ったままの怒張を根元まで体内に銜え込まされていた。 「う゛お゛ぉい! 照れ隠しにチ×ポ突っ込むなぁ!!」 「照れてねぇ!」 ザンザスはスクアーロの腰を掴み、そのままズンズンと己の腰を打ちつけてくる。 「う゛ぅぅっ…」 スクアーロの秘部はザンザスの怒張を根元まですんなり受け入れられるくらいに潤っていたが、心の準備もなく貫かれ、立て続けに与えられる快感に顔を伏せて呻くしかなかった。 『ちょっと優しいと思ったらすぐこれだぁ』 パンッ! パンッ! パンッ! パンッ! 肉と肉のぶつかる音を耳にしながらぼんやりと思う。 『だが、こうだからこそオレはコイツに惹かれるんだぁ…強く、激しく…』 マゾかオレは、と心の中で自嘲しながらふと顔を上げた。 「あ!」 「ん?」 視界に入ったものに思わず声をあげてしまったスクアーロが慌てて手で口を押さえる。 スクアーロの異変に気付き、その視線を追って窓の外を見ると、中庭でお茶を飲んでいる9代目とディーノとその部下の姿が目に入る。 ザンザスの動きがピタリと止まった。 チッと舌打ちが聞こえてくる。 「な、なぁ…ベッドに行こうぜぇ」 嫌な予感がして恐る恐る提案してみるが、髪を乱暴に掴まれ無理矢理上半身を起こされる。 「何す…う゛っ!?」 繋がったまま窓ガラスに体を押し付けられ、顔面を強打したスクアーロは呻いて目に涙を浮かべる。 鼻をさすり鼻血が出ていない事を確認すると、そっと目を開いた。 再び中庭に居る彼らの姿が視界に入り、カッと全身の血が沸騰したような錯覚に襲われる。 「う゛お゛ぉい! これじゃ余計に丸見えだろうがぁ!!」 「あぁ? 見たいヤツには見させとけ」 「なっ…」 スクアーロの戸惑いなど気にせず、ザンザスが再び腰を動かし始めた。 「おい! 正気かぁ? 本当に見られたらどう…すっ…ん…」 9代目達がいる場所はここから離れていたが、もし誰かがふとこちらに視線を向けでもしたら、まるで壁にへばりついたヤモリかカエルのような格好をしている全裸の自分を、微かだが確認されてしまうだろう。 窓ガラスは高耐性で大人二人が全体重をかけてもビクともしない上、防音にも優れているので声が外に漏れる事はない。 そう分かっていても、声を漏らす度に彼らの耳に届いてしまいそうで全身に緊張が走る。 何よりこんな日の高いうちからセックスに耽り、明るい日差しが差し込む中、衰えを知らない怒張で激しく犯され悦びの蜜を垂れ流している秘部を外界に晒している自分が恥ずかしくて堪らなかった。 太股まで伝った蜜が日差しに反射してキラキラと光る。 スクアーロは下唇をギュッと噛み締め声を押し殺した。 「何マ×コキュウキュウ締め付けてんだ。今までにない締まり具合だな。もしかしてアイツらに見られそうだから興奮してんのか? このド変態カス!」 言葉で嬲るにしては苛立ちや悲しみを含んだような声。 ザンザスの腰がスクアーロの肉の薄い尻に更に激しく打ち付けられる。 己の欲望だけでなく、何か他の、やり場のない感情まで一緒にぶつけられているような、そんな激しさ。 「もしかしたらアイツらも気付いてて知らんふりしてるのかもな。ほら、もっとよーく拝ませてやれ」 ザンザスはスクアーロの膝裏に手をやり片足を無様に広げさせる。 慌ててザンザスの手を振り解こうとするが、スクアーロの華奢な体はザンザスの逞しい片腕に簡単に抱き止められてしまう。 スクアーロを片腕で抱き締め支えながら、腰を打ち付ける動きを止め、ゆっくりと怒張を出し入れする動きに変えた。 入り口から最奥まで、太長でゴツゴツした怒張が何度もゆっくりと内壁を擦る感覚は、ただ乱暴に腰を打ち付けられるよりもずっと深い快感をもたらす。 「あ゛ぁ…ん゛っ…」 スクアーロは堪らず甘く濡れた声を漏らし始めた。 「感じてるならもっと声出せ、カス。いつもみたいなうるせぇ声でよがってみせろ! 真っ昼間からマ×コ犯されて涎垂れ流してますと、アイツらに聞こえるくらいの声で叫んでみろ!!」 「ん゛ーっ! う、くっ…」 ザンザスの言葉に快楽に流されかけていた意識が正気を取り戻す。 スクアーロは再び下唇を噛み締め声を殺す。 「つまんねぇ抵抗すんな! 言え!!」 自分の言葉に反抗する態度に苛立ちを感じ、ザンザスは声を荒げてギュウゥゥッとスクアーロの胸の突起を捻り上げた。 それでもスクアーロはんっ、んっ、と微かに声を漏らすだけで、自ら恥ずかしい言葉を吐く事だけは頑なに拒んだ。 「このクソが…なら窓開けるか」 舌打ちと共にぬぽっと怒張が引き抜かれる。 ザンザスはスクアーロから体を離すと立ち上がり、窓の鍵に手を伸ばす。 考えるより先に体が動いた。 「ぬぁっ!?」 いきなり腰に抱きつかれ、ザンザスはバランスを崩してしりもちをついた。 スクアーロはそのままザンザスの体を仰向けに組み伏せ、馬乗りになる。 「このクソザメ、何しやが…んっ」 ビンタを食らわせようと肩を起こし手を振り上げるが、いきなり口付けられ、また押し倒された。 僅かに開いた口からスクアーロの舌が滑り込み、歯列をこじ開けザンザスの舌に絡み付いてくる。 くちゅ、ちゅっと音を立てながら舌を絡ませ、スクアーロはまだ萎えきっていないザンザスの怒張を手探りで探り当てると、少し腰を浮かして自らの膣口に当てがい、そのまま一気に腰を落とした。 「はぁっ…あ…」 ザンザスの怒張を根元まで銜え込むと、スクアーロは唇を離し体を起こした。 「何の真似だ」 スクアーロの意図が読めず、怪訝そうな声で問う。 「セックスの時くらいオレだけ見て、オレだけ感じてろぉ」 そうポツリと呟き、スクアーロはゆっくりと腰を振り始めた。 「く…勝手な事ぬかしてんじゃねぇ!!」 ザンザスは手近にあった銀色の長い髪を掴んで力任せに引っ張った。 苦痛に顔を歪めるが、スクアーロは何も言わず一心不乱に腰を振る。 「さっきまで…うっ…ヒィヒィ言ってたヤツが…主導権握ってんじゃねぇよ!!」 何度髪を引っ張られても、ただ黙って前後左右に腰を動かす。 真っ白な肌はすっかり薔薇色に染まり、じっとりと汗ばんでいた。 「いい加減にしろっ!!」 髪を引っ張ったくらいではどうにもならないと悟り、ビンタの一発でも張ってやろうと再び肩を起こそうとする。 だが、スクアーロはザンザスが体を起こそうとする度にその肩を両手で押さえ付けた。 起き上がって窓の外を見ないように。 「今はオレだけ見てろぉ。全部…お前の全部、受け止めてやるからよぉ」 「てめー…」 ザンザスはスクアーロの意図している事に気付き、ギリ、と歯を噛み締める。 そしておもむろに目の前の細い腰を掴むと、グイと引き下げ己の腰に叩きつけた。 「う゛ぁぁぁぁっ!!」 最奥にズン! と重い衝撃が走り、スクアーロは絶叫をあげる。 「知ったような口聞くんじゃねぇ!!」 そのまま容赦なく何度も何度もスクアーロの体を突き上げる。 胸の内のドロドロとした感情を叩きつけるように。 スクアーロはザンザスに揺さぶられながら喉まで出かかった言葉をぐっと飲み込んだ。 しばらくは痛みの方が勝っていたが、だんだんと最奥に感じる衝撃が痺れるような快感に変わってくる。 怒りに任せて責め立てていたザンザスだが、スクアーロの様子が変わった事に気付き、ただ乱暴に突き上げるだけの動きを止め、ピンポイントに最奥を突きつつも緩急をつけた動きに切り替える。 「休んでねぇでてめーも動け!!」 ピシャ! と腹の上の小さな尻を打つと、スクアーロは何処か焦点の合わない目でザンザスをチラと見、互いを絶頂に導くように激しく腰を動かし始めた。 二人の荒い息遣いと、ぬぷっ! くちゅ、ずりゅっ! とスクアーロの秘部にザンザスの怒張が抽送される淫猥な音だけが浴室に響く。 「い゛っ…い゛く゛ぅ…」 二人の腰の動きが同じリズムを刻み始めた頃、スクアーロがガクガクと打ち震える。 「い゛く゛っ! い゛く゛ぅっ! あぁあ゛ぁ〜〜〜っ!!」 絶叫と共に達したスクアーロがビク、ビク、ビクッと仰け反り、それと同時に内壁が収縮しザンザスの怒張をギリリリと締め付けた。 「ぐ…んぅ、ふっ…うぅっ!!」 導かれるように、ザンザスもスクアーロの中に熱い飛沫を放つ。 「あ゛…あ゛つぅい…」 スクアーロは自分の中が白濁した熱い液体で満たされていくのを感じながら、ふらっとザンザスの胸の上に倒れ込んだ。 折り重なったままどれくらい時間が経ったのだろう。 呼吸が整い、怒張が萎えて自然に抜け落ちた後も体を密着させまどろんでいた。 ふとザンザスの指がスクアーロの長く綺麗な髪に触れる。 先程のような乱暴な扱いではなく、そぅっと梳くように触れてくる。 スクアーロはザンザスの指を髪に感じながら心地良さそうに目を閉じた。 「下らない気遣ってんじゃねぇよ…」 ボソ、と呟く声が聞こえる。 「気遣いじゃねぇ。オレがこうしたかったからしただけだぁ。それに下らない気遣いなら人の事言えねぇんじゃねぇかぁ?」 目を閉じたまま答える。 「フン…」 ザンザスはまたしばらく銀色の髪を弄っていたが、その手を伸ばしスクアーロの平坦な尻に触れる。 「う゛…んっ、あ…」 尻全体を手の平で撫で回した後、双丘の谷間に指を滑り込ませそこに埋もれた蕾を探り当てると、蕾の皺をつぅっとなぞる。 「そっちは…ふっ…ぅん…」 つぷ、と蕾に親指の先を差し入れると、そのまま精液と愛液のミックスを垂れ流している膣口にも触れてきた。 ぬぷ、ぬぷぷぷ…と膣内にも指が差し入れられ、ザンザスの中指がグチュグチュとスクアーロの中を掻き回す。 スクアーロはくぐもる声を漏らしながら、自分の腹の下にあるザンザスの欲望の塊が再び熱を持ち始めている事を肌で感じ取る。 蕾の中の親指と、膣内の中指を不規則に動かしながらザンザスが口を開いた。 「ああ言ったからにはまだまだいけるんだろうな」 「お前の気が済むまで付き合ってやるぜぇ…とことんなぁ」 スクアーロは快感に身を震わせながら顔を起こし、いつもの不敵な笑みを浮かべると目の前の愛しい人の唇にそっと自分の唇を重ねた。 |
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